歯磨き粉には、なにが入っているの?効果はあるの?
2026/03/26
●歯磨剤にもいろいろあります!
歯磨き粉のことを、歯科医は「歯磨剤」と呼ぶことがあります。歯磨剤は、下に表す通り、基本成分と、医薬部外品の「薬用歯磨き類」に配合される薬効成分とで構成されています。
①研磨剤
歯面に沈着した歯垢や着色(ステイン)などを落とす役割があります。ただし、強力なものは歯に負担をかけてしまいますので、高頻度で使うことはおすすめできません。
②発泡剤
泡立つことによって、他の成分が口内へ広がりやすく、汚れを落とすための洗浄効果が上がります。磨いた気になりやすくなる点には注意をしてください。
③香味料
匂いや味を含むものを指します。歯磨き中の爽快感が増すとともに、消臭にも一役かかっています。他の成分特有の匂いや味を和らげる働きもあります。
④湿潤剤
歯磨剤の乾燥を防ぐとともに歯磨剤に湿り気を含ませる働きがあります。
⑤粘結剤
研磨剤をはじめとする研磨剤と液体成分の分離を防ぐとともに、適度な粘性を与えて泡立ちを調整します。
⑥着色剤
歯磨剤の色味などを調整します。
⑦保存料
歯磨剤の防腐や劣化などの変質を防ぐ働きがあります。
⑨薬効成分
含まれる成分により、炎症を抑えたり、ブラッシングの効率を上げたり、また歯質の強化をしたりします。以下に期待される薬効と代表的成分について示します。ご自身がお持ちの歯磨き粉の成分表を見てみてください。専門的なものもあるので、細かい部分は読み飛ばしていただいても構いません。
⁕虫歯予防に対する働き
①歯質の強化
「フッ化ナトリウム」「モノフルオロリン酸ナトリウム」「フッ化第一スズ」などのフッ化物は、歯を構成する成分に働きかけることで、歯の耐酸性を向上させる働きがあります。
②虫歯菌に対する作用
「塩酸クロルへキシジン」「グルコン酸クロルヘキシジン」などの殺菌・抗菌剤はむし歯菌の繁殖を抑制します。
③虫歯菌から生まれる粘着剤
「デキストラナーゼ」などの酵素は、虫歯菌が作り出すネバネバのもとである「デキストラン」を分解して、虫歯菌を歯面から取りやすくします。
⁕歯周病の予防または治療
①ヒノキチオール
タイワンヒノキ材から抽出された成分で、歯肉の炎症を抑える効果があります。
②アラトイン
組織を活性化する作用と洗浄・止血作用などがあります。歯肉の炎症を抑える効果もあります。
③塩化ナトリウム
お口の中を清掃するときに、古来より使用されている「塩」です。塩が溶けるときに水分を取り込むので、炎症によって腫れた組織を引き締める効果があります。以前に流行した「つぶ塩」は、この効果よりも、研磨剤の作用を有します。
④トラネキサム酸
歯肉の炎症による出血を促進する「プラスミン」の作用を抑えることで、歯肉からの出血を抑制します。
⑤塩化リゾチーム
市販の風邪薬に含まれている成分で、炎症によって生み出される分泌物の分解酵素です。歯周病によって歯肉に形成される付着物を取れやすくします。
⑥酢酸トコフェロール
歯肉の血管の強化をすることで、出血を抑えて歯肉の血行を回復します。
これは、医学書レベルの内容に近いので、すべてを理解して歯磨き粉を選ぶ必要はありませんが、口の中に入れるものですので、何が含まれているのかわかると安心ですね!





