顎関節症とはどんな病気?
2026/05/26

「口を開けるとカクカク音がする」「あごが痛む」「大きく口を開けられない」。こうした症状がある場合、顎関節症の可能性があります。顎関節症は、あごの関節や筋肉に異常が起こる病気で、近年とても増えている疾患の一つです。軽い症状を含めると、現代人の2人に1人が潜在的な患者ともいわれています。
あごの関節には「関節円板」という軟らかい組織があり、クッションの役割をしています。この関節円板がずれることで、あごの関節がスムーズに動かなくなり、周囲の筋肉に負担がかかります。その結果、筋肉のこりや炎症、痛みなどが起こります。また、関節円板が引っかかることで口が開けづらくなり、重症の場合はスプーンが入らないほど口が開かなくなることもあります。
顎関節症の代表的な症状は、「あごの関節で音がする」「あごや周囲の筋肉が痛む」「口が大きく開かない」の3つです。通常、口は40〜50ミリ程度開きますが、30ミリ以下しか開かない場合は注意が必要です。これらの症状が一つでもある場合、顎関節症が疑われます。症状は片側だけに出ることもあれば、両側に現れることもあります。
以前は、顎関節症の主な原因は「かみ合わせの悪さ」だと考えられていました。しかし現在では、ストレス、歯ぎしりや食いしばり、頬杖、猫背などの姿勢、硬い物ばかり食べる習慣、睡眠不足など、さまざまな要因が重なって発症する“多因子疾患”とされています。つまり、日常生活の中にある小さな負担やストレスが積み重なり、あごに症状として現れているのです。
また、仕事や人間関係による精神的ストレスが、無意識の食いしばりにつながることも少なくありません。現代社会ではスマートフォンやパソコンを長時間使用する人も多く、姿勢の悪化や筋肉の緊張が顎関節症を引き起こす一因とも考えられています。
顎関節症というと、「全身に悪影響を及ぼす怖い病気」と不安になる人もいますが、必要以上に心配する必要はありません。原因を見極め、生活習慣を改善しながら適切な治療を行えば、多くの場合は症状の改善が期待できます。痛みや違和感を放置せず、早めに歯科や口腔外科で相談することが大切です。




